貴志川駅の「ねこ駅長」 (和歌山電鐵貴志川線その1 1/3・6撮影)

　断続的にお送りしているうちに撮影より1ヶ月が経ってしまった「年末年始列車大作戦」レポートですが、今回はその最終集として1/3と1/6に撮影してきた和歌山電鐵貴志川線の写真を纏めて見ました。
　撮影が二次に渡っている理由は、1/3の訪問時は満足の行く写真が取れなかったことと、貴志川線グッズを購入しそびれた(行きに貴志川線和歌山駅ホーム似てグッズが売られていたので、帰りに買って帰ろうと思い、夕方戻ってみると臨時売店は撤収されていたと言う…(^｡^;))ため「二次攻撃ノ要アリ」と判断し、どうせ行くなら18きっぷが残っているうちに…考えたからです。
　そんな訳で、両日撮影した写真を一纏めにしてご紹介します。


　貴志川線は1916(大5)年に山東軽便鉄道として開業した路線がそのルーツで、1933(昭8)に貴志までが開通している。
　1961(昭36)年に南海電鉄に合併され南海の一路線となるも、起点が国鉄(元JR)和歌山駅な貴志川線は他の南海の鉄道線とは接続していない離れ小島的路線で、1971(昭46)年に南海和歌山軌道線(路面電車)が廃止てからは他の南海線とは完全に孤立した存在になった。
　沿線は宅地開発が進んでいる物のそれが利用者増には繋がらなかった為、南海は2004年に貴志川線の廃止を検討している事を、続いて2005年には2005年9月末をもって貴志川線から撤退す事を表明し、その存続問題が浮上する。
　和歌山県など地元自治体は貴志川線を存続すべく事業の引き継ぎ先を公募し、それに応じた9つの企業・個人の中から、岡山市で路面電車などを運営する岡山電気軌道が選ばれ、2006(平18)年4月1日から「和歌山電鐵貴志川線」としての再スタートが切られた。

　
　そんな貴志川線の終点がこの貴志駅。
　最近では珍しくなりつつある、小さいながらも古くて風格の有る、いかにもローカル線の終着駅と言った感じの駅舎を持つ駅で。以前はひっそりとしていたのだが、この日は駅前に人だかりが出来ていた。

　
　その中心にいたのが、貴志駅の「ねこ駅長」たま。周囲の喧噪を気にとめるでもなく、いちごのソファーにてお昼寝中
　駅車内に店を構える売店の飼い猫なのだが、無人駅である貴志駅の「駅長」に抜擢された。
　特製の駅長帽と「駅長 たま」の名札をつけたその姿がTV等で紹介されると次第に人気が出てきて、今や貴志川駅の「招き猫」状態。

　
　この日(1/3)は比較的暖かい日だったので、気持ち良くお昼寝中。
　お正月の間家でぬくぬくしていた分、今日は外に出して寒さに慣れさせようと思っていたのだけども、この暖かさでは…とは飼い主である売店の奥さんの弁。

　　
(左・中)こちらは「助役」にして「たま」のお母さんの「ミーコ」。
　おなかが空いていたらしく、お客さんがタコヤキなどを食べているとその匂いに反応していた(^｡^;)
(右)同居猫の「チビ」(血縁関係は無いそうです)。この子も「助役」に任命されている。


　…此処からは1/6の「第二次攻撃」時に撮影した物。
　この日は日曜日で売店がお休みなので、「たま」たちも自動的にお休みの筈だったのだが、ひっそりとした貴志側駅の状況を撮影しようと降り立って見ると、何故か人だかりが…。
　この日は取材が有って、臨時に「出勤」していたそうで、取材のヤラセ撮影に便乗し改札口に立つ(…って寝てますが(^｡^;))「たま」を撮影。
　背後に居るのは「いちご電車」。

　
　撮影が終了し取材クルーが「ご協力有難うございました」と言うや否や、あっという間に取り囲まれる「たま」
(右)名札が「スーパー駅長」に替わってるし!
　実はこの前日に、「たま」の駅長任命一周年記念式典があり、その際に「スーパー駅長」へと「昇進」したそう。

　売店の奥さんに抱かれた「たま」、だいぶお疲れの様子…(^｡^;)
　奥さんによれば、現在は使われていない貴志駅の出札口付近を改装し、「たま」たちの住居兼見学スペースとする計画が進んでいるそうで。それまでの冬場は、売店がお休みの日曜日を除く、気候の良い日に「出勤」してくる予定だそう。

　その時「助役」の「ミーコ」と「チビ」はケージ(と言うか小屋)の中で仲良くお昼寝中。
　ウチのルナとヤマトもこれぐらい仲良くしてくれれば…(^｡^)
…つづく。


※「たま」ちゃんたちと会うときのお約束
「たま」ちゃんたちはとても器量の良い猫で、誰でも触らせてくれますが、むしろそうで有るからこそ優しく接してあげましょう。
写真を撮る時はストロボ厳禁で。ストレスの原因になる可能性のほか、特に至近距離で使用すると網膜を傷めてしまう可能性があります。
勿論エサはあげちゃダメ。
「たま」ちゃんたちは犬が苦手だそうなので、犬連れでの訪問はNGで。
「たま」ちゃんの駅長就任は貴志川線存続のため。その趣旨を理解し訪問時は必ず和歌山電鐵貴志川線を利用するようにしましょう、便利な一日フリーきっぷも有るでよ!（o^ｰ')b (車で来た人は和歌山駅周辺の駐車場を利用し、和歌山から和歌山電鐵貴志川線利用)
本文にも書いたように、「たま」ちゃんたちは日曜日はお休みですのでご注意を。また、それ以外の日も体調や天候(寒さ)その他の理由でお休みの日があるようです。

…上記が理解でき守れる人のみ行ってくれれば…と思います。
　そして、宜しければグッズを買ってさらなる増収にご協力を(^｡^;)(伊太祈曽駅にて販売しています)