レトロ駅舎とレトロ電車 (阪堺電軌撮影その1 1/2撮影)

　断続的にお送りしている年末年始「列車大作戦」レポート3日目分は、青春18きっぷを使って大阪市と堺市を結ぶ路面電車阪堺電気軌道などの撮影レポートです。



　今回も「西」へ向うのだが、毎回米原経由で新快速利用では飽きるので(^｡^;)、目先を変え取り敢えずの目的地が天王寺ということもあり関西本線利用にて大阪へ向う。
　写真はJR東海とJR西日本の境界である亀山駅にて。
　
(左)JR東海の313系3連。
　名古屋-亀山間は電化されている。
(右)亀山-加茂間は非電化なのでJR西日本が各地の非電化ローカル線に投入しているキハ120×2連が待っていた。
　関西本線バージョンは前面が紫色で、セミクロスシート車とオールロングシート車がある。
　
　
(左)加茂から大和路快速で天王寺へ、天王寺からは阪和線に、鳳で羽衣支線に乗り換え東羽衣駅へ到着。
　鳳-東羽衣間一区間のみの羽衣支線では、3両編成の103系1本が行ったり来たりのシャトル運転をしていた。
(右)南海本線の羽衣駅へ移動。
　写真はこの駅より分岐している支線の高師浜線の運用に入っていた2230系。
　本来は難波駅より高野線山岳区間まで直通する列車(通称大運転)に用いるために作られた車両だが、大運転用に新型車両が配備されたのに伴い、支線区に残っていた旧型車両を置き換えるためワンマン対応改造等を実施の上転属してきた車両。


　お目当てである阪堺電軌に乗り換えるため、一駅難波よりの浜寺公園駅まで乗車。
　この駅は古風な駅施設が名物なので、ホームにて暫しそれらを撮影。



　　
(左)ホーム上屋の柱には古いレールが使われていた。
(中)関空よりの特急「ラピート」が通過していった。
(右)和歌山方面行きホームの待合室もレトロな感じ。

　
　古風な駅舎の横を様々な電車が通過してゆく。

　
(左)駅舎は古くても改札は自動化されてます。
(右)改札口付近より駅前を望む。

　　
　…と言う訳でこちらが浜寺公園駅舎。
　100年前の1907(明治40)年に作られた木造平屋建ての駅舎で、柱や梁保外部に露出させたハーフティンバー様式が取り入れられている。1998年に国の登録有形文化財に登録されている。
　設計は、後に東京駅なども設計した明示の代表的建築家である辰野金吾の手による。
　この辺りは関西では有数の高級住宅地であると共に、浜寺公園及び(今は無くなってますが)海水浴場が所在するリゾート地であったので、このような立派な駅舎が建てられたよう。
　現在、浜寺公園駅を含む区間の南海線では高架化工事の計画が進んでおり。保存が検討されているとは言えこの浜寺公園駅舎の処遇が心配される。


　そんな南海浜寺公園駅から100m程歩いた所に、阪堺電気軌道浜寺駅前駅がある。
　　
(左)なんと、グリーンのツートンカラーな南海電車旧塗装に塗られた161形が停まっていた。こんなの有るなんて聞いてないよ～!と嬉しい悲鳴。
　阪堺電気軌道は1909(明42)年に阪堺電気鉄道として創立、1915(大14)年に南海鉄道に合併され、1980(昭55)年に分離されるまで南海の一路線だった。
(中)この車両は昭和3年製。
　本形式は、阪堺電軌ではもちろんのこと、名鉄510形や豊鉄3700形が引退した今となっては、日本で通常の営業に就く最古の電車である。
(右)車内はこんな感じ。勿論木製で冷房なんて軟弱なものは装備されていない。(^｡^)
　非冷房ゆえ当然夏場は殆ど車庫で休んでいるのだが、冬期…さにら住吉大社の初詣輸送で国家総動員体制(笑)がとられるお正月は161形電車撮影のチャンスでもある。

　
(左)堺市内の併用軌道区間。
　併用軌道(路面電車)と言っても、植え込みなどで区切られているので道路の信号に従って進む以外は専用軌道と殆ど大差ない。
　堺市内はこの阪堺電気軌道阪堺線の他、南海南海線/高野線やJR阪和線と南北に走る鉄道路線は複数あるものの、東西方向の交通手段はバスしかない…と言うある種特殊な交通事情を抱えており、これを解消する為、東西方向にLRT(Light Rail Transit≒次世代型路面電車)を整備する計画が進んで居る。
(右)大和川を渡って大阪市内へ入るとすぐに、阪堺電軌の我孫子道(あびこみち)車庫が見えてくる。
　前述の如くお正月の特別ダイヤで電車は殆ど出払っているのだが、残っている3両の電車が全て161型ってどーゆー事よ!?(^｡^;)
　しかもそのうち一両は、グリーン一色の南海旧々塗装を再現した車両だし!　(ﾉ▽`)ｱﾁｬｰ　(ちなみに161形は10両在籍)

　
　住吉大社までやって来た。
　交通規制が布かれ自動車は進入禁止にとされた神社前の電車道は、さながら巨大な臨時停留所と化す。

　住吉神社北側では、恵美須町-浜寺駅前間の阪堺線と天王寺駅前-住吉公園間の上町線が平面交差している。
　普段でも次々電車が行き交い飽きる事のない場所だが、お正月の特別ダイヤともなればそれはもぉ大変な事に(^｡^;)
　
(左)161形の広告無しバージョン塗装は、クリーンに白帯。
(右)もう一両南海塗装の161形が居た。

　
(左)501形電車。1957年に当時最新の技術を投入し5両製造された電車。
　本形式の広告無しバージョン塗装は、写真の「雲電車」と呼ばれるパターン。
(右)最初に浜寺駅前で見た南海色の電車#165が戻ってきた。
　南海色の2両は沿線の我孫子道駅そばに所在する鉄道喫茶がスポンサーとなって塗り替えられた広告電車。流石、ヲタのツボを心得てらっしゃる(^｡^;)

…つづく。


●オマケのミリタリーねた
　2日前のニュースですが…
・三菱重工小牧南工場、試験飛行を再開
　昨年10月31日のF-2墜落事故の原因が整備担当者の経験不足による配線ミスと言う結論に至ったのを受けて、事故以来自粛していた試験飛行が再開された。
　ただし当面飛行を実施するのは事故発生時整備済みで試験飛行再開に当たって特別点検を実施し、愛知県がその飛行を「容認」した53機のみで、事故当時まだ整備中だった50数機に関して愛知県は「再発防止策がきちんと実施されるまでは飛行を認めない」と言っているそう。

　ここで素朴な疑問…
①当該記事によれば、事故当時整備済みだった機体が53機で整備中だった機体が50数機…ってあの工場に100機以上も収容してる訳?
②愛知県は何の権限があって飛行を「容認」したり「認めない」とか言ったりしてる訳? 空港の管理者だから??
…教えて! エロい人!!(^｡^;)