本日天気晴朗 ナレド…?! (練習艦隊名古屋入港 その1 1/27撮影)

　練習艦隊の名古屋入港を例によって、名古屋港の東航路に面した高潮防波堤(海釣り公園)にて迎撃してきました。





　
(左)発表されていた入港時間より逆算して到着した朝の高潮防波堤。駐車場からの道すがら、強風に備えて持参した一脚を(実際にはそれほど風は無く出番ナシ)、ゴツい釣竿と思ったらしい釣り人の人に「何狙いですか?」と聞かれ、「練習艦隊です」と答えて相手の目を点にさせつつ先端部分へ到着すると、目論み通一番艦である練習艦「かしま」はまだ合いに居た。
(右)つづいて練習艦「しまゆき」の姿も陽炎の中に見えてきた
　今回の練習艦隊入港は、一般幹部候補生に対し、初級幹部海上実習（近海練習航海（その２）及び遠洋練習航海）に連接するために必要な基礎的事項を習得させ、艦内生活への慣熟及び基礎的なシーマンシップを体得させるとともに、各寄港地での研修を通じて部内外の状況を理解させる。との目的で行われて居る近海練習航海(その１)の途上のもの。


…ってこの進路は

まさかの西航路使用ですか??

　名古屋港…とくに金城埠頭やガーデン埠頭方面へ入港する船舶の多くは、港口中央部にある埋立地(ポートアイランド)を挟んで東側に設定された「東航路」を使用することが多く、それゆえの高潮防波堤展開だったのだが、埋立地の向こう側である西航路使用ならばある意味「海原はるかかなた」状態(笑)の写真しか撮れない…!!
　とは言え、たとえ…

自衛艦の西航路通過を許さないぞ～!

直ちに東航路へと転針しろ～!

…と右手は握りこぶし、左手は腰…と言うおなじみのスタイル(爆)でシュプレキコールを挙げてた所で聞こえる距離じゃないし、つか聞こえた所でどうなる訳でもないし(^｡^;)。そのこの地に留まるか、入港作業に間に合わせるべく大急ぎでガーデン埠頭へ転進するか…の二者択一を迫られた訳ですが、もう此処まで来てしまい現に視界に目標艦が居るし、慌てて車走らすのもイヤだったので、この場にて居残って撮影する事に。(この判断は未だに自分自身疑問が無いでもないです、現に我々一行以外数名居た同業者はこの時点で全て撤収していました)


　
(左)3番目に入港する護衛艦「うみぎり」の姿がハッキリ見えてきた。既に防舷物が降ろされているのが見える。(船体中央部付近に2つ有る黒くて丸い物)
(右)そうこうするうちに四日市の石油コンビナート沖までやってきた「かしま」。こりゃ完全に西航路経由やね┐(´～｀)┌
　入港支援のタグボート(赤白の船体)が既に寄り添っている。

　東航路を使って相次いで出港せんとする自動車運搬船とコンテナ船。
　どうやらこの時間帯の東航路は、大型船は出港のみの一方通行に管制されていたらしく、これが練習艦隊西航路通過の理由のよう。


　ポートアイランドを抜けて飛島埠頭南コンテナターミナル沖を通過する練習艦「かしま」。
　練習艦「かしま」は専用練習艦「かとり」の代替艦として建造された2代目の専用練習艦。
　建造中に湾岸戦争が勃発し、(予算面で)影響を受け就役が一年遅れたのだそう。(平成7年1月26日就役)
　76mm速射砲や三連装短魚雷発射管を装備する他、対空/対艦誘導弾及びアスロックの発射訓練に用いるシュミレーターや講堂等に女性自衛艦居住区など専用練習艦ならではの設備もある。
　また、遠洋練習航海で諸外国を訪問する為、国家元首級要人の訪問にも対応できる迎賓設備も有している。　
・TV3508練習艦「かしま」
規準排水量:4,050t
長さ×幅×喫水:143m×18m×4.6m
主機械:ガスタービン2基 ディーゼル2基 2軸
馬力:27,000ps　速力:25kt
主な兵装:76mm単装速射砲×1 三連装短魚雷発射管×2
定員:360名

　
(左)殿を勤める練習艦「あさぎり」が見えてきた。こちらも防舷物を降ろしている。
(右)金城埠頭南端沖を通過する「かしま」
　艦首付近に見えるビルは名古屋港海上交通センター。

　
(左)東航路通過中のコンテナ船と「あさぎり」。
(右)「うみぎり」の背後に見えるのは四日市港霞ヶ浦地区。飛行甲板付近に見える白いビルは四日市港ポートビル。
　近年の四日市港での艦艇公開は霞ヶ浦にて行われる事が多い。　

　飛島埠頭南コンテナターミナル沖を通過する練習艦「しまゆき」。高潮防波堤から一番近いのがこのあたり。
　「しまゆき」は「はつゆき」型汎用護衛艦の12番艦(最終艦)として昭和62年6月27日に就役し、平成10年に練習艦へと種別変更された。
　練習艦への転用に伴う改造点は、実習員講堂や女性自衛艦居住区の新設等。
　やや旧式化しているとは言え、現役の護衛艦と同型の艦を訓練に用いる意義は大きいと思われる。
・TV3513練習艦「しまゆき」
規準排水量:3,050t
長さ×幅×喫水:130m×13.6m×4.4m
主機械:ガスタービン4基 2軸
馬力:45,000ps　速力:30kt
主な兵装:76mm単装速射砲×1 20mm高性能機関砲×2 対艦ミサイル発車装置×1 対空ミサイル(シースパロー)発射装置×1 対潜ロケット(アスロック)発射装置×1　三連装短魚雷発射管×2
定員:200名

　続いて護衛艦「うみぎり」。
　「あさぎり」型護衛艦は「はつゆき」型護衛艦に続いて増備された汎用護衛艦で、「うみぎり」はその8番艦。(平成3年3月12日就役)
　フォークランド紛争の戦訓により、抗たん性向上のため「はつゆき」型で採用されたアルミ製船体を止め、鋼製の船体を採用している。また同様の理由にて船体も大型化された。
　船幅一杯に作られたヘリ格納庫や2本マストが外観上の特徴。兵装は「はつゆき」型とほぼ同じ。
　5番艦「はまぎり」以降の「後期型」は、2段ベット化など居住設備の改良により規準排水量が50t増えている。
・DD158護衛艦「うみぎり」
規準排水量:3,550t
長さ×幅×喫水:137m×14.6m×4.5m
主機械:ガスタービン4基 2軸
馬力:54,000ps　速力:30kt
主な兵装:76mm単装速射砲×1 20mm高性能機関砲×2 対艦ミサイル発車装置×1 対空ミサイル(シースパロー)発射装置×1 対潜ロケット(アスロック)発射装置×1　三連装短魚雷発射管×2　哨戒ヘリコプター×1
定員:220名

　最後は練習艦「あさぎり」。
　「あさぎり」型護衛艦のネームシップ(一番艦)で就役は昭和36年3月17日。平成17年に練習艦へと種別変更された。種別変更に伴う改修点は「しまゆき」と同様。
　練習艦隊にはもう1隻、「あさぎり」型護衛艦の2番艦である「やまぎり」が、同じく練習艦に転用の上在籍している。練習艦への種別変更は「やまぎり」の方が早く平成15年。
・TV3516練習艦「あさぎり」
規準排水量:3,500t
長さ×幅×喫水:137m×14.6m×4.5m
主機械:ガスタービン4基 2軸
馬力:54,000ps　速力:30kt
主な兵装:76mm単装速射砲×1 20mm高性能機関砲×2 対艦ミサイル発車装置×1 対空ミサイル(シースパロー)発射装置×1 対潜ロケット(アスロック)発射装置×1　三連装短魚雷発射管×2
定員:220名
　　
　
(左)東航路からガーデン埠頭へと進路を取る2隻の「あさぎり」型。
　くぐろうとしている吊り橋は伊勢湾岸自動車道(第二東名)の名港中央大橋。
　画面左隅には名古屋港ポートビルが見える。
(右)…という事で、今回の高潮防波堤展開のベストショットは、長島スパーランドのジェットコースターを背景にした海保巡視艇「しゃちかぜ」のこの一枚やね! いやー、天候と視界はムダに良かったな～!
(;ﾟ;▽;ﾟ;)ｱﾊﾊﾊﾊﾊﾊ…


　つづく。


　今回同行していただいた東航路被害者の会の皆さん、有難うございました
…と言うか、正直、スマンカッタ! m( ._. ;)m



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