最後の巡業・最後の寄港地 前編 (10/7撮影)

　今冬の南極観測支援を最後に退役する予定の砕氷艦「しらせ」が名古屋港にて一般公開されたので行って来ました。

　
　名古屋港100周年記念イベントのキャラクター、ポータンが登場!
(左)地本の車両の前でキメっ!
(右)おチビさん固まっちゃってます。(^｡^;)




　まずは埠頭より撮影した外観の写真。
　
砕氷艦「しらせ」
基準排水量:11.600t
主要寸法:全長134m 幅28.0m 深さ14.5m 喫水9.2m
主機;ディーゼル6基 推進電動機6基3軸
出力:30000馬力 速力19ノット
乗員:約170名　観測員等:60名　ヘリコプター3機搭載

　艦内見学開始。
　これは観測隊員の個室。
　個室といっても2人部屋だが、スペースの限られた艦内にあっては破格の扱いである。
　但し最近は、観測隊員は南極を前にした寄港地であるオーストラリアより乗艦する事が多いそう。

　　
(左)各寄港地などより贈られた記念プレートが飾られていた。
(中)「しらせ」の製造銘板。
(左)オーストラリアの観測船「オーロラ・オーストラリス」救出に関連した各種記念品など。
　「オーロラ・オーストラリス」は、「しらせ」退役で空白の一年となってしまう来年の南極観測支援に利用される予定。

　　
(左)食堂。
　通路などの内装も含め、通常の護衛艦などより民間船舶に近い印象を受けた。
(中・右)長期の航海に備えた各種設備その1・理髪店。
　本職の床屋さんではなく、手先の器用な隊員さんがカットしてくれるのだそう。
　恐怖の理髪屋「タイガーカット(虎刈り??)ハウス」ってのが、すご～く気になるんですけど(^｡^;)

　
(左)長期の航海に備えた各種設備その2・歯科治療室
　揺れる艦内で虫歯の治療ってのも結構怖そう?
(右)長期の航海に備えた各種設備その3・医務室
　…って、医務室は普通の護衛艦などにもあるでしょうけどね。
　テーブルは手術台にもなるよう。

　
　艦橋の様子。
(右)広い横幅一杯に艦橋が作られているので、広々としている。
(右)推進器の操縦装置。
　通常の護衛艦では機関室のみにみ置かれている装置だが、砕氷作業時の利便性を考慮して艦橋とマスト上に作られた上部操舵所にも置かれている。

　見学コースの一部になっていた上甲板の壁面には、しらせに関する各種写真パネルが展示されていた。
　この写真は、横須賀で先代の砕氷艦「ふじ」と並んだ就役直後の「しらせ」。
　「しらせ」と新砕氷艦の就役には一年のブランクがあるので、今回はこのようなシーンは実現しないか?

　　
　飛行甲板には、S-61A輸送ヘリコプターが展示されていた。
　HSS-2B(対潜哨戒型)が全機退役後も、機内スペースの広さを買われ南極観測支援に使用されていた、海自に残る最後のシーキング一族だったが、「しらせ」と運命を共にし退役する見込み。
　目下、後継機CH-101の製造が各務ヶ原の川崎重工にて進められている。

　広報活動の一環として展示された陸自車両。
　左側は35普通科連隊(守山駐屯地)の高機動車。右側は愛知地本のパジェロ。
　こういう展示は何か得した感じで嬉しいですね。



　名古屋港には先代の砕氷艦「ふじ」が保存/展示されている。
　ポートビルや公園の木々に阻まれて微妙だけども、一応「しらせ」と同じフレームに入れて撮影。



　この日は守山駐屯地祭も開催されており、守山で観閲飛行を終えた陸自ヘリの編隊が、明野への帰投の途上ガーデン埠頭南方上空を通過していった。
　写真は「しらせ」マスト上の上部操舵所付近と陸自ヘリの編隊の一部。写っているのは3機のみだが、実際にはAH-1/UH-1/UH-60/OH-1/OH-6各機種合わせて8機の編隊だった。
　守山駐屯地祭はパスして名古屋港へと来ていたわけですが、この編隊が撮影できた事でいくらかは守山欠席分を取り戻せた??

※後編へ続く



・オマケ
　102本めの投稿なので、DD102「はるさめ」(^｡^)





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