800系に会いに行く その2(7/11撮影)

　豊田市の鞍ヶ池公園に保存展示されている名鉄800系電車撮影後編は、車内を撮影した写真を中心にしてUPしました。







　手動で開閉できるように改造されている客用扉を開けて車内へ入る。
　車内は木製。冷房どころか扇風機すら付いて無いと言う漢らしさ。(^｡^)
　座席は、完成当初はクロスシートだったが、戦時中にラッシュ輸送に対応するためロングシートへと改造されたそう。だが収容力の高さが幸いして、旧型車の中では比較的永く使用されたとも言える。
　現役時代はつり革がずらりと並んでいて、カーブなどで車体が揺れると網棚に当り「カッチャン!カッチャン!」とにぎやかな音を立てていたが。現在は撤去されている。

　
(左)乗務員室は、運転台部分のが仕切られた「半室式」のものだったが。展示のために仕切りが増設されており、一見「全室式」のように見える。
　天井近くに有る、名鉄電車名物成田山のお札にも注目。
(右)運転台の構造は至ってシンプル。速度計すらありません(!)
　800系は、加速するに従って抵抗器の配列を自動的に変えてモーターに流れる電流を制御する(※1)、所謂「AL」車(※2)と呼ばれるグループなので、主幹制御気が比較的小さい。
　
　最前部の座席と、乗務員室の仕切り。
　背もたれの色が一部違うのは優先座席だから。
　「半室式」の「室」でない側は、路面電車の運転台のように鉄の棒でのみ仕切られていた。

　貫通路付近の状況。
　巨大な「禁煙」表示は展示に際して取り付けられたもののよう。
　公共の場所、ましては「文化財」の中なのだから禁煙なのは常識だと思うのだが、言われないとわかららないものかねぇ…

　
(左)網棚(網ぢゃ無いから荷棚かな?)の金具の作りもチョット凝っている。
(右)窓開閉用の金具。

　危急知らせボタン。
　後年取り付けられたものだと思いますが、なんだか馴染んでます。







　一箇所だけ、ドアエンジン部が見られるように改造されてあった。





　見学を終えてバス停へ戻る。丁度豊田市駅発のバスがやってきた、背後に見えるのが鞍ヶ池。




　
(左)豊田市方面ゆきバス停の側で水鳥が飼育されていた
(右)…って１羽脱柵してるヤツが居るし!!(^｡^)
　しばらく後に係員のオジサンによって中に戻されてました、柵の隙間から抜け出してくるらしいです、ただ、外の世界では生きられないのを知っているのか、遠くへは行かないよう。

　側では水鳥のえさを売っていた。(一皿20円)
　バスの時間まで少し有ったので、一皿購入して与えてみると、たちまち鳥たちが寄ってきて大騒ぎ。ガツガツ食べあっという間になくなってしまう。(^｡^)
　そして、先ほどの係員のオジサンが売り場を検めて一言、

「あ、一皿売れてる!」

…どうやらワタシがこの日初めてのお客さんだった模様。まぁ、平日で雨だから仕方ないですけどね。

　公園内を周回しているマイクロバス。







　豊田市駅行きのバスが到着。先ほどのバスが折り返してきたよう。
　このバスで豊田市駅まで戻った後撮影をした写真は、また今度。





※1 乱暴かつ解りやすく言うと、自動車のギアチェンジのようなもの。
※2 方や手動で抵抗器の配列を変えて加速するタイプの車両もあり、こちらは「HL車」と呼ばれた。
　技術的には「HL」方式のほうが古く、性能も劣る。
　名鉄では大正時代に製造された旧式車の台車や機器を再利用し、車体のみ新造した3700系を始めとする車両を多数運用していた。



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