平成21年度 富士総合火力演習 その4 装備品展示編 (8/29撮影)

　総火演レポート最終回は、装備品展示の状況等です。


・状況終了後
　
(左)撤収する74式戦車。
　戦車教導隊第3中隊のマークをつけ、車体前部にドーザーブレードを装着している。
(右)撤収する90式戦車。
　前方の2両は戦車教導隊第5中隊、3両目は同第2中隊、4両目は第71戦車連隊…と今年の総火演に登場した90式戦車のマークが全て並んでいる
　最後尾には87式自走高射機関砲が居るので、レオII+ゲパルトのドイツ軍みたいな並びやな～…と思ってみたり(^｡^;)
　
(左)戦車教導隊第2中隊の90式戦車が、観客に手を振りながら引き上げてゆく。
(右)地雷処理ローラーを取り付けた90式戦車。


(左)遠隔操縦観測システム(FFOS)の無人機(無人偵察ヘリ)を搭載した大型トラックが、装備品展地の為に入場してきた。
(中)メーサー殺獣光線車…ではなく! FFOS用のパラボラアンテナを搭載した車両。 大型トラックがベースのよう。
(右)装備品展地の為に登場した91式戦車橋。
　車体は74式戦車のものをベースにしている。


・装備品展示
　一部展示品のみの紹介なのはご勘弁ね(^｡^;)
　
(左)教育支援飛行隊のAH-64Dアパッチロングボウ戦闘ヘリ。
(右)補助翼には、ヘルファイヤ対戦車ミサイルの模擬弾と、ロケット弾ポット。翼端にはスティンガ対空ミサイルの発射筒を装着していた。

　
(左)第4対戦車ヘリ隊(木更津)AH-1Sコブラ対戦車ヘリ
(右)機首の20mm機関砲にカートキャッチャー(空薬莢受け)が装着されているのが、総火演ならでは。


(左)第1ヘリコプター団 第1輸送ヘリコプター群 第103飛行隊(木更津)のCH-47JAチヌーク輸送ヘリ
(右)後部のランプドアには、レンジャーの投入及び回収に使用されたロープが、取り付け座に装着された状態で展示されていた。


(左)無人偵察ヘリ。機首下面の出っ張りはFLIRかな?
(中)遠隔操縦観測システムのアンテナ。
　実際の運用にはこの種の車両が複数必要とのこと。
(右)87式自走高射機関砲。高射教導隊(下志津)より展開した車両。
　機関砲の口径は35mm。車体は74式戦車のものがベース。


・装備品展示
　1時間ほどで装備品展示は終了し、並んでいた装備が次々撤収してゆく。
　
(左)74式戦車と90式戦車。
　74式戦車の赤外線サーチライトには、戦車教導隊第3中隊のマークが入ったカバーが取り付けられている。
(右)大型スクリーンの前を引き上げてゆく87式自走高射機関砲。


(左)MLRS(多連装ロケットシステム)の発射機。
(中)155mm榴弾砲FH-70を牽引用のトラックへ連結中。
(右)施設作業車

　車両が全て移動したところで、ヘリが離陸を開始する。
　
(左)UH-60JAの前に立った隊員さんの合図で一斉にエンジン始動。
(右)離陸するAH-64Dアパッチロングボウ。


…と言うことで、我々も撤収しました。


　最後になりましたが、今回の撮影でお世話に成った皆さん有難う御座いました。

ありがとう そしてさようなら

・貴志駅のミーコ助役死去
　貴志川駅の猫駅長「たま」の母親で、貴志駅の助役を拝命していた猫の「ミーコ」が7月に死去していた旨、9/5付けで発表されていました。


　ミーコ助役のご冥福をお祈りします。



　貴志駅ではこんな話題も…
・猫駅長「たま」目当ての車も殺到
　何のためのたま駅長かを理解し、伊太祈曽駅のパーク・アンド・ライド駐車場を利用すべし。

平成21年度 富士総合火力演習 その3 後段演習編 (8/29撮影)

　演習プログラムは、攻撃の場を通じた諸職種共同の戦闘様相の展示を目的とした後段演習へと進みます。


・航空偵察～ヘリボン行動
　
(左)観測ヘリOH-1が、毎度お馴染み派手な機動を披露する。
(右)UH-1Jより降ろされた偵察用オートバイが行動開始。

　
(左)AH-1Sコブラの掩護を受けて、UH-60JA及びCH-47JAより隊員がロープ降下。
(右)離脱するUH-60JA及びCH-47JA。

　
(左)CH-47Jが軽装甲機動車をスリング輸送してきた。
(右)輸送用のスリングもそのままに行動を開始した軽装甲機動車。

　
(左)続いて、機内に高機動車を搭載したCH-47Jが着陸。
　高機動車は隊員を乗せたまま機内より下りてくるが、高さが天井ギリギリの為、フロントガラスは倒され隊員は身を屈めている。
(右)行動を開始した高機動車と離陸するCH-47J。
　ランディグゾーンを確保していた軽装甲機動車も移動開始。


・偵察活動
　
(左)87式偵察警戒車登場。
　25mm機関砲の射撃を展示した。
(右)見せ場場であるジャンプを終えて移動する偵察用オートバイ。


・第一線部隊の攻撃

(左)74式戦車登場。
　後方の丘には特科部隊の放った砲弾が次々と着弾している。
(中)急旋回する74式戦車
(右)74式戦車の後方より、92式地雷原処理車のロケットが発射される。

　
(左)行進間射撃を行った(直後(^_^;))の90式戦車
(右)稜線射撃を行った(直後(^｡^;))の74式戦車

　
(左)稜線射撃を行う為油圧式サスペンションによる姿勢制御を行っている90式戦車。
(右)87式地雷散布装置を搭載したUH-1J


(左)演習のラスト、戦火拡張のためヘリの編隊と戦車等の隊列が進入してくる。
(中)ヘリの編隊の先頭はAH-64Dアパッチロングボウだった。
　今年の総火演に於けるアパッチの出番はここのみだった。
(右)戦車等の隊列が会場正面に差し掛かった所で状況終了｡隊列の最後尾は87式自走高射機関砲だった。

　つづく。

平成21年度 富士総合火力演習 その2 前段演習編 (8/29撮影)

　総火演の前段演習では、陸上自衛隊の主要装備の紹介と言うことで、順次各種装備が登場し射撃を展示します。。


・遠距離火力の展示

(左)支援戦闘機よりのピンポイント爆撃を模した爆発を背景に、特科部隊を率い待機中の82式指揮通信車。
　前段演習冒頭では空自F-2支援戦闘機による航空火力の展示が行われる予定だったが、状況開始に合わせるかのように発生した霧により、支援戦闘機の航過飛行はキャンセルされ、爆撃を模した火薬の爆破のみが行われた。
　また、当日は同様の理由により、一部誘導弾の射撃や空挺降下もキャンセルされている。
(中)爆発の煙が残る中、203mm自走榴弾砲出撃。
(右)丘の向こう(会場正面)で99式155mmが射撃中。画面右上に砲弾が写っている。
　動画もドウゾ。


・中距離火力の展示
　
(左)トレーラ牽引のパジェロに分乗した81mm迫撃砲L16の射撃部隊
(右)重迫牽引車(高機動車)に牽引された120mm迫撃砲RT


(左)87式対戦車誘導弾(中MAT)を搭載して待機中のパジェロ
　後方爆風の危険があるので、射撃は会場左右に展開した射撃陣地より行われた。
(中)96式多目的誘導弾システム(96式マルチ)の発射機。
　霧のため射撃はキャンセルされてしまった。
(右)次の出番の為待機中の軽装甲機動車


・近距離火力の展示
　　
(左)CH-47JAチヌークが登場
(中)レンジャーがファストロープにて降下した
　その後大型スクリーンも利用して橋梁爆破を模した爆発があり…
(右)ロープで宙吊りにされて離脱していった。


(左)観客席の前で「今コレを撃ってますよ～」と展示する係りの人その1。
　ギリースーツを着て対人狙撃銃を手にしているが、登場/退場ともに他のプログラムのドサクサに紛れていたので、後ろ姿しか撮影できず。
(中)軽装甲機動車のルーフより01式軽対戦車誘導弾を発射。
　この対戦車ミサイルは発射筒より撃ち出された後ミサイルのロケットモータに点火するシステムのため後方爆風が少なく、観客席前の会場中央にて射撃が実施された。
(右)観客席の前で「今コレを撃ってますよ～」と展示する係りの人その2。
　左から06式小銃擲弾(89式小銃に装着)/84mm無反動砲(カールグスタフ)/110mm個人携帯対戦車弾(パンツァーファスト)。
　後方の96式装輪装甲車にはこれらの射撃を実施する普通科隊員が乗車しており、車載する12.7mm従機関銃の射撃も展示された。


(左)89式装甲戦闘車登場。
　35mm機関砲の射撃を実施した。
(中)87式自走高射機関砲。
　東富士演習場では対空射撃は実施できないらしく、ホバリング中のヘリを射撃…と言うことで地上に設置された標的を射撃していた。
(右)対戦車ミサイルTOWを発射するAH-1Sコブラ対戦車ヘリ。
　コクピット下方に発射直後のミサイルが写っており、コクピット内では前席のガンナー(砲手)が照準機を覗き込んでいる。


・戦車火力の展示

(左)行進間射撃を実施した(直後の(^｡^;))90式戦車
(中)74式戦車登場。
(右)74式戦車退場。
　第一戦車大隊(駒門)の所属車両のよう。

　つづく

HTV搭載のH2Bロケット打ち上げ成功

・H-IIBロケット試験機による 宇宙ステーション補給機（HTV）技術実証機の打上げ結果について(JAXSA/三菱のプレスリリース)
　従来よりも大型のH2Bロケットの打ち上げ成功により、より大質量の打ち上げに道が開かれた他、「有人仕様」(宇宙ステーションドッキング後は、宇宙飛行士が普段着でHTVへ入ることが出来る)のHTVが無事に今回の任務を果せば、有人飛行への可能性も見えてきますね。

岐阜県の防災ヘリ「若鮎II」が墜落

･奥穂岩場に防災ヘリ墜落
　墜落したのは岐阜県のベル412EP「若鮎II」。
　一部報道によれば、奥穂高のジャンダルム付近へ山岳救難に向かい、救難員を地面に降ろした後ホバリングにて上空待機中に、尾部を岩場に接触させバランスを失い、1530時ごろ墜落した模様。

　残念な事に、乗員3名と救助を要請した急病人1名の死亡が確認されているとのこと。

　亡くなられた方のご冥福をお祈りします。

平成21年度 富士総合火力演習 その1 点検射編 (8/29撮影)

　富士学校などの学生に対し、普・特・機火力等と効果と現代戦における火力戦闘の様相を認識させて学生教育の資とするとともに、国民の陸上自衛隊に対する理解と信頼を得ることを目的として毎年実施されている総火演、今年はその教育演習(予行)日に行く事が出来ましたので、何度かに分けてレポートします。
あ、先に言っときますが砲焔は撮れてません。そんな瑣末事が総火演の全てではないですからね…と意味も無く負け惜しみを言ってみる(^｡^;)
あと、先週末に横浜港大桟橋で実施された護衛艦ひゅうが公開の模様は、またそのうち(^｡^)

…と言う訳で、早朝の東富士演習場畑岡地区。
　
(左)状況開始前に段取りの確認や火砲の点検のため実際に射撃を行う点検射を行う為、74式戦車が集結していた。
　画面中央の車両はドーザーを装着している。
(右)射点についた87式自走高射機関砲。
　同車の参加が今年の目玉の一つかな?
　車体上に立てられた赤い小旗は射撃準備が完了したことを示しており、そうではない場合は緑の小旗が立てられる。

動画:74式戦車発砲@点検射


(左)射点から後退して来た90式戦車が急停車。およそ50tの重量を油圧サスペンションが引き受け車体が仰け反る。
(中)停車中の90式戦車。東千歳駐屯地に所在する第71戦車連隊のマークをつけている。
　磨き上げられた車体が朝の斜光線に輝いて、なんだか模型を撮影した写真みたいになった。
(右)一列縦隊を組んで会場に入って来る90式戦車。
　こちらは富士学校の戦車教導隊第2中隊のマークをつけている。


　続いて特科部隊の点検射。

(左)203mm自走榴弾砲出撃
(中)続いて99式自走155mm榴弾砲も出撃
(右)射撃を実施する155mm榴弾砲 FH-70

　　
　普通科部隊等の点検射。

(左)対人狙撃銃の点検射を終えた隊員さん。
　画面右側のスコープのようなものを持った人は観測員かな?
　赤や青のヘルメットカバーの隊員さんは安全係的存在の人のよう。
(中)89式装甲戦闘車登場
(右)待機位置にて停車中のトレーラ(81mm迫撃砲 L16を搭載?)を牽引したパジェロ。所属表記を見ると、米子駐屯地の第8普通科連隊のもののよう。

　　
(左)06式小銃擲弾(89式小銃用のライフルグレネード)の模擬弾を装着した89式小銃を手にした隊員さん。
　実際に射撃は行わず、観客席の前で「今コレを撃ってますよ～」と展示する係。
(中)MINIMIを装備した軽装甲機動車の車上より「射撃終了～」の合図を送っているよう。
　本番では青いヘルメットの人は登場しなかった。
(右)偵察教導隊の軽装甲機動車が移動中

　
(左)移動中の偵察バイク。
　今回は観客席右端付近と言う些かマニアックなポジションにて撮影したので、見せ場であるジャンプの場面は撮影できず。
(右)20mm多銃身機関砲の射撃を実施するAH-1Sコブラ対戦車ヘリ。
　今回も例によって砲焔は尽く外したものの、運を頼みに連写した20mm多銃身機関砲のそれは良さげに写った写真があった。


　点検射終～了～
　
(左)トラックに牽引され待機位置へと戻るFH-70
(右)待機位置へと戻るこの車両は203mm自走榴弾砲用の弾薬補給車、87式砲側弾薬車。


(左)前段演習開始までの時間に、整地の為各種施設科車両が登場。
　当日の現地の天候は曇りがちな物だったが、この時間帯は富士山がよく見えていた。
(中)標的の整備作業中。
(右)雲が切れたことにより急速に地面が温められたからか、写真後方のロードローラ車が作業しながら行った散水が蒸発していた。

　
(左)73式大型トラックがベースの散水車も登場。
(右)会場を見回っていた警備犬。
　陸自には警備犬の類は居ないようで、空自の「隊員」が出張しており、「制服」やハンドラーさんの帽子等には「K9」と有った。
　不審者相手にガブっ!と行くタイプではなく、爆発物の匂いをかぎ分けてココ掘れワンワン(をしたらかえって危ないか!?)するタイプの、「爆発物探知犬」だったよう。

　つづく。